オービトロンの今後

オービトロンの今後

2019年から始まったオービトロンの新たな開発は、旧パワーモジュールからの脱却だった。
2021年、マイクロリアクターM1が登場することとなる。
マイクロリアクターは、飛躍的に性能を向上させ、コストを下げることに成功した。
3年ほどかかった開発は、結果として大成功だった。
なぜなら画期的なバインダーを見つけたからだ。
これは絶対に誰も入り込むことのできない領域。
見つけたバインダーは非常に効果的だったが、金属板に定着させるのが困難だったからだ。
工場長が見事に克服してくれた。
今回、新たに解析システムを導入。
この解析システムは、たくさんの素材を検討する中で合理的な回答を導き出してくれる。
この解析システムのおかげで各種の分析を行い、開発時間の短縮とコストの削減をしてくれる。
またもっとも効率の良いマテリアルの選択をする。
ここ数日、いくつかの検証を行っているが、新しい素材を見つけることもできたし、今まで採用に躊躇していた素材を使う決定もできた。
また、効果が重複するために外して良い素材も見つけた。
実際のところ、GLiモデルの製造にも役に立っている。
基礎科学が重要なように、この基礎ができていないと応用が利かない。
2017年から権利化してきた特許の技術は、いまや古代の遺物のようなものになってしまった。
疑似リアクターも出てきてはいるが、今のオービトロンがイージス艦やF22だとするならば、権利化されている特許技術をベースに製造しているそれらは、戦艦ヤマトや零戦と言っても良いだろう。
そこを目標に開発したところで、能力は知れている。
私たちは既に次期イージスシステムや第6世代の戦闘機を開発しているようなものなのだ。
今回のGLiシステムで、世界で10個しか無いマイクロリアクターQUADを超えるコアの可能性が見えてきた。