人には見えない、心地よさの気配

人には見えない、心地よさの気配

私たち人間の五感は、決して万能ではありません。
生まれつき耳が聞こえない人にとって、音の存在は“ない”も同然です。
生まれつき目が見えない人には、色という概念すら想像ができません。
つまり、「知覚していないもの=存在しない」と思ってしまうのは、人間の思い込みにすぎません。
世界には、“知覚されていなくても、確かに存在しているもの”が無数にあるのです。
たとえばハチは紫外線を、ヘビは赤外線を見ています。
イルカやコウモリは、人間の聴覚をはるかに超える超音波で空間を把握します。
さらに、サメは電場を、渡り鳥は地球の磁場を感じ取り、それを方向感覚として活かしています。
こうした生き物たちは、人間には見えないもの、聞こえないものを“感じて生きている”のです。
では、私たちが「何も起きていない」と思っている空間に、
実は別の知覚を持つ生き物たちだけが“快適さ”を察知しているとしたら?
実際に、オービトロンを設置した空間には、不思議と動物や虫が集まってきます。
それは、彼らが「ここは安全だ」「心地よい」と本能で感じているからかもしれません。
私たちには理由がわからなくても、動物たちは“居心地のよさ”の本質を知っているのです。
つまりオービトロンは、人間の感覚では捉えきれない何かを、
生物の本能や微細な知覚に働きかけるかたちで、確かに“場”に作用している──
そう考えるのが自然ではないでしょうか。
科学機器では計測できない。
でも、動物たちは動き始めている。
そして、人間もまた──感性をひらけば、その違いに気づくのです。
オービトロンは、“存在するが、知覚されにくいもの”を可視化する装置ではなく、共鳴させる装置です。
静かに、しかし確かに、“場の質”を変えているのです。

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