
近年、「マイクロリアクター」という名前でオービトロンを知っていただく機会が増えました。
一方で、インターネットや動画サイトでは、さまざまな評価や検証をご覧になることもあるでしょう。
「効果を感じた。」
「変化が分からなかった。」
「数値に変化がない。」
そのどれもが、実際に使用された方の率直なご意見であり、私たちはそれらを否定するつもりはありません。
だからこそ、オービトロンが何を目指し、どのような考え方で開発を続けてきたのかをお伝えしたいと思います。
オービトロンの開発は2013年8月に始まりました。
オービトロンの歴史は、2013年8月にスタートしました。
当時から一貫して目指してきたものは、「最高出力を何馬力上げる」「燃費を何%改善する」といった数値だけではありません。
アクセルを踏んだ瞬間の自然なつながり。
車両全体の一体感。
タイヤが路面をしなやかに捉える接地感。
長距離運転でも疲れにくい快適性。
そして、「ずっと運転していたくなる走り」。
私たちは、このような「走りの質」を追求し続けてきました。
パワーモジュールから始まった技術
最初に誕生した製品が「パワーモジュール」です。
パワーモジュールは2021年まで販売され、多くのお客様から貴重なご意見をいただきながら進化を続けました。
その開発期間中には、技術に関する8件の特許を取得しています。
これらの技術が、その後のオービトロン製品の基盤となりました。
2021年、新しい技術によるマイクロリアクターの誕生
2021年、新しい技術を採用したマイクロリアクターを発売しました。
M1、G1、M-X、G-X、F-X
さらに開発を重ね、
M1R、G1R
そして
M1R GLi、G1R GLi
へと進化し、多くのオーナーの皆様から実走行でのフィードバックをいただいてきました。
その積み重ねが、現在の技術へとつながっています。
GLiは完成品ではなく、「オープンβ版」でした。
2025年10月。
新世代ZFシリーズの基礎となるGLiモデルを、オープンβ版として販売開始しました。
これは、完成した製品を販売するという考え方ではありませんでした。
実際の道路。
実際の車種。
実際のオーナー。
開発室では決して再現できない環境の中で、多くのフィードバックをいただき、それを開発へ反映することを目的としたモデルでした。
車種や走行距離、タイヤ、サスペンション、使用環境が異なる中で寄せられた膨大な情報は、もう間もなく登場するZFシリーズを完成させるための大切な財産となっています。
つまり、ZFシリーズは開発者だけが作り上げた製品ではありません。
全国のオーナーの皆様とともに育て上げたマイクロリアクターなのです。
数値と体感は、どちらも大切です。
最近では、CANデータを利用して燃費や各種車両データを解析・検証する情報発信も多く見られます。
私たちは、そのような測定方法を否定するものではありません。
数値で確認できる情報は、車両状態を把握するうえで非常に有効な評価方法の一つです。
しかし、オービトロンが目指しているのは、ECUの制御値を書き換えたり、数値上の性能だけを変化させたりする製品ではありません。
私たちが追求しているのは、ドライバーが実際に感じる「走りの質」です。
例えば、
ハンドリングの一体感。
車体のしなやかな動き。
接地感の向上。
長距離運転後の疲労感。
これらは、数値だけでは十分に表現しきれない要素も含まれています。
つまり、大切なのは測定方法の優劣ではありません。
「何を評価するための測定なのか」という評価軸です。
燃費や出力などを評価する数値。
そして、ドライバーが感じるフィーリングや快適性。
どちらも大切ですが、評価する対象が異なります。
「外して初めて分かった」という評価
私たちが特に印象深く感じているのは、多くのお客様から寄せられる共通のご感想です。
「装着した時より、外した時に違いが分かった。」
「ハンドリングが重く感じた。」
「タイヤノイズが増えた。」
「車が一回り重く感じた。」
「元に戻したら、また気持ちよく走れた。」
また、
「11年以上乗っている愛車が、今が一番フィーリングが良い。」
「長距離運転が楽になった。」
「乗員や荷物が増えても軽快に走る。」
このようなお声も数多くいただいています。
もちろん、すべての方に同じ変化を保証するものではありません。
車両の状態や仕様、使用環境、そして感じ方には個人差があります。
だからこそ、私たちは「必ずこうなります」と断言することはありません。
一方で、お客様一人ひとりの体感やご意見を、製品開発における大切な評価として受け止めています。
技術は、これからも進化し続けます。
オービトロンは、一つの製品を完成させて終わるブランドではありません。
2013年から続く研究開発。
パワーモジュールで培った技術。
8件の特許。
マイクロリアクターの誕生。
GLiオープンβ版で得られた膨大なフィードバック。
そして、新世代ZFシリーズ。
そのすべては、「走りの質」をさらに高めるための通過点です。
私たちは、数値だけでは語りきれない価値を追求し続けます。
そして、お客様の声に耳を傾けながら、これからも技術を進化させていきます。
走りの質を、さらにその先へ。
それが、2013年から変わることのない、オービトロンの開発思想です。
開発・検証情報
本記事で扱う長期開発評価の方法と、一般化できる範囲を明示します。
- 試験日
- 2013年8月から継続。GLiモデルのオープンβ評価は2025年10月から実施しています。
- 条件
- 実際の道路と、車種、走行距離、タイヤ、サスペンション、使用環境が異なる複数の車両・利用者を対象としたフィールド評価です。
- 測定方法
- 試作と実走を繰り返し、装着前後および取り外し時のアクセル応答、ハンドリング、接地感、ノイズ、振動、長距離運転後の疲労感などを利用者のフィードバックで確認しました。本記事では単一の実験室試験手順を採用していません。
- 結果
- 「変化を感じた」「変化が分からなかった」「数値に変化がない」という異なる評価を含めて開発へ反映し、GLiモデルから新世代ZFシリーズへつなげました。
- 限界
- 同一車両・同一運転者・同一路線で条件を統一した対照試験ではなく、定性的な体感評価を多く含みます。車両状態、仕様、環境、感じ方に個人差があるため、すべての利用者に同じ変化を保証するものではありません。
- 出典
- 2013年8月以降の社内開発経過、GLiオープンβ利用者からの一次フィードバック、および本記事に掲載した利用者コメント。
- 執筆者
- 金光利久(株式会社ネクストサイエンス 代表取締役)
