制作会社は「サイトを公開した」、広告会社は「クリックが増えた」、SEO会社は「順位が上がった」。それぞれ進んでいるのに、問い合わせや購入が増えないことがあります。分業するときは、引き継ぎ地点と最終成果を見る人を決めることが大切です。
NEXT SCIENCEは自社でShopify、Amazon、Meta広告、LP、SEO、GA4・GSC・Clarity、AI活用を運用しています。広告のCTRが高くても購入導線に詰まりが出る経験から、施策単体の数字だけで全体の成果を判断しない方針です。以下は特定の制作会社や代理店の評価ではなく、連携を点検するための整理です。
分業そのものより、境界で情報が切れることが問題
専門性を持つ担当者に依頼することには利点があります。ただ、広告の訴求をLP担当者が知らない、SEO記事のリンク先を営業担当者が確認していない、購入が減っても誰が点検するか決まっていない、といった状態では改善が止まります。
起きやすい三つのずれ
- 目的のずれ:広告はクリック、記事はアクセス、営業は有効相談を見ている
- 説明のずれ:広告や記事の約束と、商品・サービスページの条件が違う
- 変更情報のずれ:LPや価格を更新しても、配信や解析の担当者へ伝わらない
自社ECの運用でも、商品条件、LP、広告、解析を別々に見ると、どこが変わったか追いにくくなります。まず現状の導線と変更履歴を一つの資料で共有します。
担当者が共通して見る数字を決める
| 段階 | 見る項目 | 弱い場合に協議する内容 |
|---|---|---|
| 検索・広告の入口 | GSCの検索語・表示回数、広告のリンククリック・LP到達 | 届ける相手と訴求の一致 |
| 記事・LP | 対象ページからSolutions・商品への順序付き遷移 | 本文、比較、CTA、リンク先 |
| サービス・商品 | 問い合わせ到達、カート・決済への行動 | 対応範囲、条件、価格、次の手順 |
| 最終成果 | 受付確認済みの相談、Shopifyの注文、採算 | 流入の質、受注条件、販売体制 |
GA4の閲覧数やフォームイベントだけで受注と判断しません。広告の帰属売上、GA4の購入、実際の注文は定義を確認して照合します。Clarityは、数字が弱い画面で何が起きているかの仮説作りに使います。
引き継ぎ資料に必要な五つの項目
- 対象となるお客様と、サイトで取ってほしい行動
- 広告・記事 → LP・Solutions → 商品・問い合わせのURL
- 各段階の担当者と、変更を決める人
- 指標の定義、対象期間、端末・流入元の絞り方
- 変更日、仮説、実施内容、結果と次の判断
例えば記事から相談が少ないときは、SEO担当者だけでなくサービス説明の担当者も確認します。記事が答えた悩みと、相談できる内容がつながっているかを見るためです。
窓口の一本化と、専門性の維持は両立できる
すべてを一社へ移す必要はありません。既存の担当者を生かしながら、全体の優先順位、情報共有、最終確認を担う窓口を決める方法もあります。契約範囲を越える対応や計測・テーマの変更は、影響を確認してから扱います。
AIによるレポート整理も役立ちますが、定義の違う数字を自動で足し合わせないようにします。判断に必要な条件と、まだ確認できない項目を資料に残すことが重要です。
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執筆:NEXT SCIENCE / 会社情報
アイキャッチ:Austin Distel / Unsplash(イメージ写真。1:1にトリミング。自社の運用画面や実測データではありません)
